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「上がりすぎて怖くて売った」——バリュー投資家の最大の敵は恐怖でした

株式投資

はじめに

バリュー投資で一番難しいのは「買うとき」じゃないんです。「売るとき」なんですよ。

僕はこれまでに何度か、上がりすぎて怖くなって売ってしまった経験があります。そしてその後、株価がさらに上がっていくのを指をくわえて見ていました。

今日は、この経験から学んだ「売り時のルール」についてお話ししますね。

買い基準はあったのに売り基準がなかった

僕のスクリーニング条件はPBR1倍以下、配当利回り4%以上、自己資本比率40%以上。この3つは明確なルールでした。

でも売り基準がなかったんです。正確に言うと、明文化していませんでした。

だから何が起きたかというと、株価が20%上がると「もう十分かもしれない」と思い始めるんです。30%上がると「ここが天井じゃないか」と不安になる。そして「利益があるうちに売ろう」と感情で売ってしまう。

バフェットは「お気に入りの保有期間は永遠だ」と言いましたが、当時の僕にはその胆力がありませんでした。

天風先生が教えてくれた「恐怖の正体」

中村天風先生は「消極的な心が人生の最大の敵だ」と説きました。

投資における「消極的な心」とは何でしょうか。それは恐怖です。「下がるかもしれない」「利益がなくなるかもしれない」。この恐怖が、合理的な判断を歪めてしまうんですね。

面白いことに、暴落時に売ってしまうのも「恐怖」ですし、上がっているときに利確してしまうのも「恐怖」なんです。どちらも心が外の状況に振り回されている状態で、自分の信念ではなく感情で動いています。

天風先生ならこう言うでしょう。「株価が上がったことに心を奪われるな。見るべきは企業の本質的な価値だ。それが変わっていないなら、心を積極的に保て」と。

中村天風 成功の実現

今の売りルール:配当利回り2.5%割れ

反省を踏まえて、今は明確な売りルールを設けています。

「配当利回りが2.5%を割ったら売る」

これだけです。シンプルで、数字で判断できます。感情が入り込む余地がありません。

配当利回り2.5%割れということは、株価がそれだけ上がって割安感が薄れたということですよね。「買った理由がなくなったから売る」という論理です。

逆に言えば、配当利回りが2.5%以上ある限り、株価がどれだけ上がっても売りません。含み益が50%あろうが100%あろうが、配当がしっかり出ている限りホールドします。

もう一つの売り基準:入れ替え

配当利回り2.5%割れ以外に、もう一つだけ売る理由があります。

「今の保有銘柄より明らかに割安な候補が出てきたとき」です。

資金は有限ですよね。ポートフォリオの中で相対的に割安感が薄れた銘柄を売って、より割安な銘柄に入れ替える。バフェットの「20枚のパンチカード」を意識して、入れ替える銘柄には確信が必要ですが、機会損失を避けるためには必要な判断です。

感情で売らないための3つの工夫

ルールを決めても、含み益が膨らむと「売りたい衝動」は確実にやってきます。僕が実践している対策を3つ紹介しますね。

まず、証券口座を見る頻度を減らすこと。月に1〜2回で十分です。わかってはいるけどついつい見てしまいますがね。毎日株価をチェックすると、心が価格に振り回されてしまいます。

最後に、心を整える習慣を持つこと。僕は気功をやっています。心を整える習慣があると、投資判断の質が上がるんですよ。精神論ではなく、実感としてそう感じています。

まとめ

バリュー投資の最大の敵は、暴落でも不景気でもありません。自分の中にある恐怖と欲です。

買い基準を持つことは多くの投資家がやっています。でも売り基準を明確にしている人は意外と少ないんですよね。そして売り基準がないと、感情に流されてしまいます。

「配当利回り2.5%割れで売る」。たったこれだけのルールが、僕の投資成績を安定させてくれました。

同じように「いつ売ればいいかわからない」と悩んでいる方のヒントになれば嬉しいです。

※本記事は個人の投資経験に基づく情報提供であり、投資判断は自己責任でお願いします。

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